定型処理
定型処理とは何か、定型処理に求められるものは何かを説明します。
定型処理とは
定型処理とは、予め決まりきった業務処理(ルーチンワーク)のことを言います。一定のルールや流れに従って行われる処理のことで、誰がやっても同じ結果となります。たとえば、「売上が上がれば請求書を発行する」、「1日の売上明細データを集計して売上日報を作成する」などいつも同じ目的のために行う決められた処理が定型処理です。
これに対して、その時々に応じた業務処理のことを非定型処理と言います。定型処理は企業の”今を知る”処理であり、非定型処理は”未来を作る”ための処理と言えます。
定型処理の現状
ITの歴史とともに、事務の効率化のため、多くの定型業務が定型処理としてシステム化されてきました。昨今では、RPA(Robotic Process Automation)の導入により、更なる事務の効率化がなされています。
そして、定型処理の一部(日次処理など)は、夜間バッチ処理としてスケジューリングによる自動運用がなされて、朝出社すれば前日までの状況が把握できる状態になっています。
ところが、人の手を介することが無くなることで、不必要な処理がいくつも実行されている可能性も否定できません。以前は必要であったから定型処理として実行していたものの、経営戦略の見直しや設備の変更により不必要になった処理があるのではないかということです。
システムのモダナイゼーションを行うために定型処理を見直したところ、本当に必要な処理は3割程度だったという事例もあります。今ある定型処理を一度棚卸ししてみることも必要かもしれません。
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定型処理に求められるもの
定型処理の中でも、月次処理や年次処理といった大量のデータを取り扱う処理は対象となるデータ量が増加することにより処理時間が遅くなる傾向にあります。定型処理に時間がかかってしまい、その結果から課題が見つかっても既に手遅れということもあるかもしれません。サービス業を営む会社で、Excelを使って会員のサービス利用状況を分析していたが、当初は2日程度で分析できていたが、順調に会員数が増えることで1年後には分析に20日程度かかってしまったという事例がありました。これでは、分析結果から課題を見出したところで、時すでに遅しということになります。
また、日次処理を夜間バッチ処理として実行していたが、データ量が増大したため、想定時間内に終了せずに、翌日の業務運用に多大な影響を与えた事例もあります。
定型処理は、企業の現状を把握するために必要な処理であり、処理の高速化を行い素早く結果を得ることが求められます。
データ整備サービス
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